我々の身体を動かしている最も大事なものと言われる五つの臓器である五臓。
どれが一つかけても生命にかかわってしまう程の大事なものですよね!
ところで、一般に知られている臓器の意味が東洋医学と呼ばれるものだと意味が違ってくるのを
ご存知でしょうか?
今回はそんな五臓の意味の違いについてなるべく簡単にまとめていこうと思います。
西洋医学、東洋医学ってそもそもなんだ?
まずは用語から触っていこうと思います。
まずは西洋医学。細かいことを抜きにすると筆者も含めて体調が悪くなった時に行き、
お医者さんがやってる事ですね。
お薬を出したりひどいときは手術したりする一般的に想像通りのやつの事です。
ロボットでいうと調子が悪くなった腕を直そうとする場合直接腕のパーツを交換または修理して
直しましょう的な感じでしょうか。
次に問題の東洋医学ってなんだろう?となるでしょう。
先ほどの西洋医学と考え方そのものが違うのですが、ざっくり説明すると、
悪い所があった場合その原因を全体をみて調整するという事になります。
こちらもロボットで説明していきますと、例えば腕の動きが悪くなったらその原因を
直接だけでなく、全体を見て直していきます。
例えばロボットのエンジンが悪いのか?それとももしロボットにAIなどが
組み込まれていたならばそちらに不都合がないのか?と言った具合に対応していきます。
流派によってやり方は違ってくるのですが、
簡単に言うと西洋医学は悪い所に直接対応するのに対して
東洋医学は悪い所に対して全体を見て対応すると覚えておくといいと思います。
西洋と東洋の五臓の意味の違い
西洋医学の五臓は誰もが知っているでしょうから説明不要だとは思いますが、
東洋医学の五臓の意味を比べるべく簡潔な説明はいれながらしていこうと思います。
主な機能を説明していく都合上基本的な内容メインで行きますのでご理解ください。
尚、東洋医学の五臓は流派で考え方が違うのでそれ次第では微妙に考え方が変わる都合上、
説明と食い違う場合がありますのでそこはご了承ください。
肝
西洋医学ではアルコール等の解毒をする力とされています。
更にタンパク質や糖質等を分解する酵素をだす働きもしていて、
胆汁という消化液にも強く関わっていたりします。
他の五臓と違う所は再生機能を持ち合わせているので多少切っても自力で戻ることが
可能とされてますが、何でも使い過ぎは良くなくて炎症起きたりすると流石に機能が
働かなくなってしまうのでお酒の飲み過ぎなどは注意したいですね!
一方東洋医学になると意味が大きく変わり、
主に血液を仕舞ったり出したりする貯蔵庫的な役割とされています。
後は身体の気の流れをスムーズにする働きだったり、
消化機能を促進させたりする働きもあると言われています。
心
西洋医学でいう心は言わずと知れた血液を送るポンプですね!
ここに何かあったら命の保証は無い程大事所であるのは説明不要でしょう。
一方東洋医学ではどうかと言うと、血を全身に送る役割は西洋医学と同じですね。
あとは精神的な要素を統括する働きもあるとされています。
尚、心に何かあってはまずいのは西洋医学と同じですが
こちらの場合は心包と呼ばれる形のないものが心の周りを覆っているという事になっていて、
心の代わりに働いているとされています。
脾
西洋医学の脾(臓)は主に血液に含まれている成分である赤血球などを作り出したり
古くなったものを処分したり、血液を蓄える場所だったりします。
一方東洋医学になると飲食物を運ぶ作用に加えてその飲食物を
エネルギー源に変えるという働きを持っているとされています。
消化吸収は西洋医学と同じく胃や小腸なのですが、それを指揮しているのも脾だったりします。
エネルギー源など分別するのですが綺麗なものは心や肺に送られ全身にめぐらせてもらいます。
残った濁った部分は西洋医学同様に排泄物として外に出されるところは同じの様です。
あとは血が外に漏れださないようにする力だったり、エネルギーを上に上げる力である
昇清という機能等もあったりします。
肺
西洋医学でいうと呼吸を司り、酸素を取り込み二酸化炭素を出す場所になります。
酸素は血液の赤血球という成分により全身に運ばれる形となります。
これが東洋医学だと主に東洋医学的にいう脾や腎から運ばれてきたエネルギーを全体に拡散させる
スプリンクラー的な約割をしている宣発という効果があるとされています。
もちろん呼吸を主るのもあるのでそこは共通点ですね!
集められた血を肺の力でキレイなものと交換して下に下げていくという
粛降(しゅくこう)という効能もあると言われています。
物凄く要約するとエネルギーを全体にまき散らす機能と
オイル交換的な機能があるんだみたいな感じでいいのかなと思われます。
腎
西洋医学でいうと汚くなった血液の浄化と、余分な水分を尿として外に出す
といった機能などをしています。
これが東洋医学になると生命力そのものと言う事になっています。
生まれた時に両親からもらうエネルギーを先天の精と呼びますが、腎はこれに当たります。
(後天の精は主に食べ物から取った時に得られるエネルギー等の事なので脾が役割をしてくれています。)
先天の精は生まれてから徐々に減っていき、それが失ったとき生命が
失われる瞬間とされているのでとても大事なものとなります。
呼吸と合わさる事でエネルギーになり脾の上に上げる力によって肺まで導かれる事で
全身に行き渡らせたりする流れになります。
ヨガの呼吸で様々な力を出したりすると言われているのも根本は同じ
東洋医学の考えからきているので恐らくこれと関与が強いのかなと思われます。
因みにヨガについての記事もありますので宜しければ目を通してくれると嬉しいです。
後は水を主っているので津液と呼ばれるものの水周りの管理もしてくれているとされています。
津液とは血の成分のひとつで汗や唾液等のそれ以外の身体にまつわる正常な体液の事もいいます。
東洋医学と西洋医学の五臓の違い簡易表
上記までに説明してきたものを表にしたものです。
並べる事で更になるほどと思うかもしれないので載せておきます!
五臓 | 西洋医学 | 東洋医学 |
肝 | アルコール等の解毒作用 | 血液を仕舞ったり出したりする 気の流れをよくしたり消化促進 |
心 | 血液を全体に送るポンプ | 血液を全体に送る 精神的なものを主る 心包というものが守ってくれている |
脾 | 血液をつくったり 血液を壊したりする | 飲食物をエネルギーに変える エネルギーを上に上げる力がある 不要なものは下に送る(排泄) |
肺 | 呼吸により酸素を血液に運んでもらう | 腎や脾から貰ったエネルギーを全体に送る エネルギーをキレイにして下に下げる力 |
腎 | 汚れた血液をきれいにする 余分な水分を外にだす(排尿) | 生まれつきもらった生命力そのもの 呼吸と合わさる事でエネルギーになる 津液の管理をしている |
まとめ
西洋と東洋で五臓の捉え方や意味が大分違うんだな
と言う事はわかったのではないかなと思います。
今回の説明はかなりシンプル気味にしたつもりですが正直説明が足りない所が
沢山ありますのでもっと興味がある方は色々な文献を読んでみるといいと思います。
ここでは語り切れない程の情報量がありますので・・
東洋医学の場合はお互いの性能を助け合うんですね!だから調子が悪い時は部分的ではなく
全体を見て判断するという事になるんではないかというわけですね。
考え方は違うかもしれませんが、どちらも調子をよくしようという事に関しては
共通点だと思いますのでどちらがよくてどちらが悪いと言う事はないと思っています。
双方の良さが一人でも多くの方の希望になるといいなと願っています。
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