80年代生まれの以降の人ならミスター味っ子や美味しんぼ等が浮かぶと思いますが
70年代にも凄い作品があったんですよ!
その名も・・・
包丁人味平。
一見正統派な内容に見えるタイトルですが、これが中々凄い事をしているんですよ!
今回はそんな包丁人味平の魅力だったり、ぶっ飛んだ調理法等を紹介していきます。
包丁人味平とは?
1973年~77年にかけて少年ジャンプで連載されていた漫画で
1986年にはドラマもやった作品で作者は牛次郎。
中学校卒業した主人公の塩見味平が高校進学せずにコックになると言って
家を飛び出し、キッチンブルドックを始めとした様々な所で修行したり
料理対決(?)をしたりする作品です。
すごく余談ですが愛知県東区には牛次郎という名前のラーメン屋さんがあり
偶然なのか狙ってなのかはわかりませんがこの包丁人味平が置いてあります。
(作者とお店の名前が一緒)
メインは牛骨ラーメン。濃厚で美味しいですよ!
ぶっ飛びすぎる調理法の数々
包丁人味平に出てくる調理法は普通のもありますが、中には
後のミスター味っ子等にも全く引けを取らないレベルの異次元な調理法を
魅せてくれるものが沢山あります。
そんな作中に出てくる理屈がもはやわからない数々の調理法や技法を見ていきましょう!
因みにミスター味っ子のぶっ飛び具合は以下にまとめてありますので
宜しければ併せてみてもいいかもしれません!
鯛の活け造り
味平の世界の活け造りがぶっ飛んでる所以は主人公塩見味平の父親であり
日本料理の名人クラスである塩見松造(しおみまつぞう)が作る活け造りがおかしいからです。
文字通り生きた状態から魚を捌くところまでは普通なのですが、問題はその後。
胴体が骨だけになった魚を水槽に入れるとなんと泳ぎだすじゃありませんか!
どうしてそんなことになっているのかは全くわかりませんが
鮮度が悪い魚だと上手くいかない時もあるようです
実際作中のとあるシーンでは鮮度の悪い魚とすり替えられるシーンがあったものの
お酒をかけると急に骨だけの魚が元気になるという場面も・・
水面浮島切り
調理法というより単なる包丁技術で、作中序盤の包丁試しという戦いの項目の一つでした
それは水に浮かべたキュウリを波風立てずに切るという、訳のわからない技術です。
筆者も含めてこれを見た読者はマネした人もいるんじゃないでしょうか?
(絶対できない)
これだけでもおかしいのですが派生版に十文字切りにしたり
きゅうりがひと振りで縦に二つに切れたりする、更にわからない切り方もやってます
(このあとボウルまで真っ二つになったから余計コレガワカラナイ)
アイスクリームの壺揚げ
上記の水面浮島切り同様に包丁試しの三つの項目の一つです
(あと一つは氷柱をノミをつかって白鳥を彫るという料理とは遠いもの)
その内容とは、アイスクリームを丸めて中に空洞をつくったらそこにジュースを注ぎ
蓋をしたら衣をつけて揚げるという危険しか感じられない料理?でした。
現実にはアイスクリームのフライならあるのですが
この壺揚げは美味しいのでしょうか?というか、ちゃんと作れるのでしょうか?
・・と思ったら、2018年にマンガ飯というドラマでこのアイスクリームの壺揚げを再現した模様。
白糸バラシ
肉の塊を部位別に宝分けをする際に
短時間で肉をバラせるどころか区分けまでできてしまうというトンデモ秘技です。
作中では無法板の練二というキャラが編み出しました。
手順としては
- まず吊り下げた肉の塊に切り込みを入れてから白糸を絡めます。
(肉を立ててもOK) - 仕込みが終わったら一気にその白糸を引っ張ります
- 回転エネルギーにより白糸がいい感じに肉を食い込み切り刻みます
- 理屈はわかりませんが肉が部位別に区分けされながら飛び出て来て完成!
現実でやれそうな気もしますが、
そもそも切れ込み具合とかわかりませんし、白糸の方が先に切れそうですね・・
因みに味平もこれを模範として白糸釣鐘くずしという類似した技も使っていたりします。
地雷包丁
上記の白糸バラシが赤子レベルになってしまう無法板練二の必殺技。
その恐るべき技の手順が以下になります。
- 肉(魚)を垂直に立てます
- 黒ひげ危機一髪のように特定の位置に包丁を次々と刺していきます
- 点火用のなにかしらのものを特定の位置に刺して、火を付けます
- 爆発と共に飛び散りながら、都合よく肉(魚)が切り刻まれます
- 何という事でしょう・・都合よく部位別に飛び散ったじゃないですか!
その作業速度は白糸バラシの比ではなく、対戦相手が白糸バラシで対抗しても
大分後から仕掛けて逆転勝利した位です・・
ブラックカレー
物語中盤以降にカレー戦争というものがありましたが
その相手の鼻田耕作というキャラの切り札というべきカレーです。その見た目とは・・
コールタールのように真っ黒で味も特に旨いわけではないのに
魔力に引き寄せられるように毎日食べに行かないと気がすまない気にさせる
恐ろしいカレーです。
料理の味なら醤油をひと晩寝かせた味平の味平カレーが上回ったのですが
それを食べたあとでもブラックカレーを食べて行くという中毒者が続出で
敗北寸前でしたが、このブラックカレーはスパイスの中に麻薬成分があったので・・。
だから再現しようとしたらダメ、ゼッタイ!
麻薬成分はないにしても再現しようとする人たちがいたようです・・(笑)
味平麺
作中終盤のラーメン祭りにて披露。
強靭なコシのある麺を打つことにより一本麺を打ってしまう麺なのですが、
麺打ちはシロウトでは当然至難の業で味平も例外ではありませんでした。
そこで考えたのが子供達に麺生地を包んだ袋をキャッチボールさせるという
トンデモ発想をしていました。よく思いつくなあ・・
しかしその後その技はルール的に問題があるとされて使えなくなったものの、
すり鉢状の器でこれをつかったらシロウトでもコシの強い麺が打てるという
「麺の泉」を借りたことで起死回生となりました。
因みにスープは大きなドラム缶で作り、具材は炒めたじゃがいもとチャーシューです。
ドラム缶で作るスープって美味しいのでしょうか??
まとめ
筆者の自宅に何故かこの味平があったので何度も読んでいましたが
本当に面白いですよ!
主人公の味平の沸点が低いけれどもなんだかんだ賢い所も魅力です。
最後の終わり方は続きが描けそうな終わり方だったのでモヤモヤしますが
個性溢れる登場人物や調理技術、そして中には食べたくなる料理もあったりして
上手いことまとまっていると思いますよ!
コメント
ボールじゃなくてボウルだよ
言われてみればそうですね・・
ご指摘ありがとうございます!修正しておきました!